- 金管バンド -


  金管バンドの魅力
英国スタイルの金管バンドでは、コルネットを中心とした円錐形の管を持った金管楽器が主に使われます。コルネットやフリューゲル・ホーンといった、ベルギーのアドルフ・サックスによって改良されて命名された一連のサクソルン属の楽器は、トランペットやトロンボーンよりも管が太めで、円錐部分の広がりが大きいため、音が柔らかく、高音から低音までの楽器の音色が均一化されています。
このため、同一種族の楽器で合奏ができるため、音色の統一がよく、全体として音がブレンドしやすくなっています。また、高音楽器から低音楽器まで金管楽器であるために、バンド全体が一つの楽器としての響きを奏でて「動くパイプ・オルガン」の異名もあるほどです。
  英国の金管バンド

金管バンドの歴史

19世紀中頃より、英国北部の都市マンチェスターを中心に、炭坑で働人々のために金管バンドが結成され、急速に各地に広がっていきました。企業が、社員 の福利厚生の一環として始めた金管バンドは、金管楽器のみの合奏であったため に音色がブレンドしやすく、ハーモニーが美しく響く上に、演奏原理が同じである ために指導が簡単であったことが、普及に役立ったようです。
企業内のクラブ活動を中心に発達したバンドの間で次第に競争が始まり、1853年にマンチェスターで第1回 British Open Championship が開催されました。各地でのコンテストが盛んになると、メンバーの演奏技術も向上し、 よい結果を納めるためにいっそう練習に励むようになりました。
最初は職場のために結成されたバンドも、スポンサーである企業の名を付けてはいるものの、演奏者は必ずしもその企業に勤務している人だけではなくなりました。 地域に密着した「我が町のバンド」という意識が形成されてきたようです。

生活に根付いた金管バンド

現在、英国には金管バンドが約2,000団体あるとも言われるほど盛んですが、その頂点に位置するのが、Champion Section に属するバンドです。
ここには、150年近い歴史と伝統を誇る Black Dyke など、来日して演奏会を開いているバンドもあります。この他にも 2nd Section、3rd Section、4th Section があり、コンテストの結果によってそれぞれのセクションの入れ替えが行われます。 また、青少年のための Youth Band もあり、若者からお年寄りまで自分の力量に あったバンドで演奏を楽しめる環境が整えられています。

金管バンドの演奏曲

9月の British Open Champonship、10月の National Championship の英国国内2大コンテスト、欧州の優れたバンドが競い合う5月の Europian Championship の他に、各地でソロ・コンテストや地区大会が頻繁に開催されて、今や金管バンドの 演奏会は国民的行事になっています。
作曲家は、金管バンドのためにオリジナル作品を次々と発表していますし、オーケストラの名曲はほとんど編曲されているといってもよいでしょう。 大作曲家の Elgar、Holst、Jacobs、Vinter など多くの人が金管バンドのために曲を書いていますし、最近では J. Horovitz、P. Sparke、E. Howarth 等もオリジナル作品を多数発表しています。


Pictures by Studio Tristan reproduced by kind permission of British Bandsman.







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