東京ブラスコンコード第22回演奏会
日時 2006年6月4日(日)14:00開演
場所 石橋メモリアルホール(東京・上野)
指揮 井上 謹次 / 白井 浩史・田川 伸一郎(代理)
賛助出演 東京パイプバンド(バグパイプ)
プログラム

[第1部]
 オーストラレイジアン (W. Rimmer)
 ラ・ダンツァ(ナポリ風タランテラ) (G. A. Rossini / arr. G. Langford)
 イギリスの海の歌による幻想曲 (Traditional / arr. G. Langford)
 アリオーソ「主よ、汝に感謝す」 (G. F. Handel / arr. J. de Haan)
 ハンガリー狂詩曲 第2番 (F. Liszt / arr. W. Rimmer)
[第2部]
 シャイン・アズ・ザ・ライト (P. Graham)
 【バグパイプ】
  アメイジング・グレイス (Traditional)
  ハイランド地方の大聖堂 (U. Roever & M. Korb / arr. G. Kingston)
 フローラル・ダンス (K. Moss / arr. D. Broadbent)
 スパルタカスとフリーギアのアダージョ(バレエ「スパルタカス」より)
   (A. I. Khachaturian / arr. E. Siebert)
 リバーダンス (B. Whelan / arr. R. Farr)
[アンコール]
 ロッホ・ローモンド〜故郷の空に(麦畑)  (Traditional / arr. G. Langford)
 ミッドウェスト (J. J. Richards / arr. D. Broadbent)


曲目の解説


●ラ・ダンツァ(ナポリ風タランテラ)

イタリア生まれの作曲家ジョアキーノ・アントニオ・ロッシーニ(1792-1868)の作品です。
ロッシーニといえば「セビリアの理髪師」や「ウィリアム・テル」などの大曲が有名ですが、 晩年にはときおり小品を発表しており、この「ラ・ダンツァ」もその頃の作品です。 本来は「月の輝く浜辺で、さあ踊ろう・・・」という歌詞の付いた独唱曲です。
サブタイトルにもある「タランテラ」とは、8分の6拍子で非常に速いテンポの、 ナポリ地方の代表的舞曲の名称です。


●イギリスの海の歌による幻想曲

この曲は、イギリスの海にまつわる歌を集めたメドレーで、以下の6曲が入っています。
 (1) A-Roving
 (2) Drummer and the Cook
 (3) Blow the Man Down
 (4) We're All Bound to Go
 (5) What Shall We do with the Drunken Sailor
 (6) Sailor's Hornpipe
ブラスバンド界で有名なゴードン・ラングフォードによる巧みな編曲により、曲全体を通して 大変に楽しい作品となっています。


●ハンガリー狂詩曲 第2番

ハンガリー生まれの作曲家・ピアニストであり「ピアノの魔術師」とも称された フランツ・リスト(1811-1886)の作品です。
リストは幼年時代を過ごした母国ハンガリーに終生変わらぬ愛着を持っており、 ハンガリー・ジプシーの歌や踊りにはとりわけ興味と関心を持ち、その旋律や雰囲気を 自分の作品に取り入れようと考えました。その結果できあがったのが19曲からなる ピアノ曲「ハンガリー狂詩曲」です。
彼はこの曲の全19曲の中から6曲を選び出し、弟子のドップラーとともに管弦楽用に 編曲していますが、オリジナルのピアノ曲よりもさらに華麗な効果が生み出されているため、 とりわけ広く親しまれています。
特に第2番は美しい旋律で満たされており、リストの「ハンガリー狂詩曲」といえば、 この第2番のことを指すといっても良いほどの代表的な作品です。


●シャイン・アズ・ザ・ライト

スコットランドはラナークシャー生まれの作曲家ピーター・グラハムの作品です。
この曲は、救世軍作曲家ジョイ・ウェッブの「The Candle of the Lord(主のともしび)」の テーマに基づき、暗闇から光へ向かう一連の様子が表現されています。 曲のはじめに登場する2つの音は、この曲の主題として位置づけられています。
曲の終盤では、コルネットによる自由な動きがジョイ・ウェッブの喚起する「全体に拡大する 小さな無数のともしび(光)」として位置づけられています。この自由な動きに、 中低音によって3回繰り返される主題が重なり、クライマックスではさらに音楽とともに テーマが発展していき、光が一層強さを増すことを象徴的に表現しているといえます。


●ハイランド地方の大聖堂

バグパイプ奏者のマイケル・コーブと、作・編曲家兼プロデューサーのウルリッヒ・ ローヴァーによる作品です。
この曲は、その昔ドイツで行われた「ハイランド・ゲーム(Highland Games)」のために1982年に 作曲され、現在もスコットランドの準国家的な歌として、誇りを持って歌われています。
今回は、1975年のエリザベス女王陛下来日を期に、日本初のバグパイプ愛好会として発足し 活動を続けられている「東京パイプバンド」の皆さんと一緒に演奏させていただきました。


●リバーダンス

アイルランドはリマリック生まれの作曲家ビル・ウィーランの作品です。
この曲は、アイルランドの舞曲「リール」独特の崩したリズムをベースに、現代風の 変拍子や和声とロックのリズムを組み込み、民族楽器とオーケストラを組み合わせた 編成で演奏されます。
もともとは1994年に開催・テレビ放映されたユーロビジョン・ソング・コンテスト (Eurovision Song Contest)の幕間7分間のために作曲されたのですが、その情念的 かつ官能的なアイリッシュ・ダンスに、会場だけでなくヨーロッパ全土で約3億人とも いわれるテレビ視聴者たちを魅了してしまいました。
「リバーダンス」は「アイルランドの音楽と踊りが川の流れのように世界中に広がり、 再び帰ってくる」という壮大なストーリーに基づいたダンスショーに組み込まれ、 1995年2月の初公演以来、現在でも世界各地で大好評のうちに公演が続けられています。



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